Iターン移住のご家族の住まい。
依頼主さんは、築30年程の2階建て中古住宅を購入し、1階部分を中心に改修・改装。
中古住宅を購入する際のポイントは、構造に大きな支障がないこと等、様々ありますが、大きな点として、リフォーム計画全体に関する住まい手さんご自身のイメージがしっかりしていることが肝要です。
既存物件のリフォームでは、プラン等にも当然いろいろと制限がかかる訳ですが、その制限を、リフォームの手がかりとして前向きに捉え、巧みに価値転換出来るかがプロとしての力量であり、その折に設計者・施工者が住まい手さんといかにイメージを共有できるかが鍵となります。この点において、当物件は良い事例と言えると思います。
今回は建具金物の多くが施主支給となっており、このイギリスアンティークの金物を既存建具に仕込むという特殊な作業が特筆すべき点です。
苦労の甲斐あって、その金物たちが、当物件の要所に味わいを醸し出しています。
設計は、濱定史氏。

データ(敬称等略)
設計 濱定史
施工 ㈱加藤建築
木材 安孫子製材
工事 ㈱加藤建築
木製建具 後藤建具店
左官タイル 享和
塗装 長岡塗装
内装 インテリアムネカタ
電気設備 小野でんき
衛生設備 三瓶設備

2021年 竣工