3台分のインナーガレージを持つはなれ住宅。

計画当初、既存主屋の増改築による二世帯住宅化を検討しましたが、諸要件を考慮し、既存の納屋を「はなれ」としてガレージハウスに建てかえる計画としました。

特に市街化調整区域における二世帯敷地内同居の場合、敷地分割不要な「はなれ」は有効な手段といえるでしょう。

旧道沿いの風景のなか、筋向いの土蔵の質感を写し、土壁で通りを囲うようにすることで、建物単体同士の借景関係を創出させ、新築の住宅を懐かしい旧道の風景要素に還元させていくようにイメージしました。

2階居住スペースは高断熱仕様としながらも、南側の視界や日照をコントロールするため、全面に横格子付のデッキスペースを設置しました。

機能部にはなるべく最新にて省エネに考慮されたものを、床材を中心としたベース部分にはなるべく手仕事の絡む、なつかしさのある地域素材を、コストバランスを考慮しながら選定しています。

 

設計施工 加藤建築

解体 マツバラ工業

基礎工事 成和工業

木工事 斎藤建築(斎藤厚志)

屋根外壁 五大建板

サッシ ㈱大久保硝子

木製建具 後藤建具店

左官 原田左官工業所

塗装 渡部装業

内装 ㈲藤修商会

鉄骨 ㈲大場工作所

電気設備 小野でんき

衛生設備 ㈲イースト設備工業

木材・建材 ㈱カネフル ㈲安孫子製材

月山和紙 紙屋作左ヱ門

2019年 竣工